「生活していくのも困難なのにまとまったお金が必要になった・・・」そんなとき、カードローンなどで借入を検討する方も多いかと思います。確かにカードローン等も悪い選択ではありません。

だだし、カードローン等を利用する前に知っておくと良い制度があります。その制度とは「緊急小口資金貸付」です。

緊急小口資金貸付はあまり知られてはいませんが、非常にメリットが大きく、上手に利用できれば、カードローン等よりも賢く借入ができます。

今回はそんな緊急小口資金貸付について徹底解説!どのような制度なのかや、申込条件、借入条件など分りやすくお伝えしています。とくに「生活が困難だけど借入したい」という方は必見の内容になっていますよ。

そもそも「緊急小口資金貸付」とはどんな制度なの?

緊急小口資金貸付とは、所得の少ない世帯がお金に困った場合、国から小口の貸付を受けられる制度です。

例えば、世帯収入が少ない状況で「医療費が払えない」、「給料を盗難されてしまった」、「火災にあって財産を消失した」など、緊急かつ一時的にお金に困っている世帯をサポートするために貸付をしてくれるんですね。

緊急小口資金貸付は個人ではなく世帯に対して貸付をします!

緊急小口資金貸付は「世帯の自立」を支援する制度です。個人ではなく世帯に対して貸付を行ないます。あくまで世帯として支援が必要だと判断された場合のみ、貸付をしてくれるのです。

そのため、世帯全ての経済状況などを事細かに明らかにし、世帯全員からの了承も必要になります。こうした理由から、個人的な理由だけでは利用できません。貸付の契約自体は個人と行いますが、貸付は世帯に対しておこなわれるんですね。

緊急小口資金はどこで申込める~申込条件や利用目的は?

緊急小口資金は、現住所を管轄する市町村の「社会福祉協議会」に相談することで申込できます。まずは社会福祉協議会に電話で相談してみましょう。

緊急小口資金貸付の申込条件

緊急小口資金貸付はどなたでも利用できるわけではありません。かなり細かい申込条件があり、最低でも以下の3つをクリアしないと利用することはできません。

緊急小口資金は低所得所のための制度ですので、世帯収入が下記の収入基準を超えない世帯しか利用できません。

世帯人員 平均月額
1人 17万7,000円
2人 26万1,000円
3人 31万9,000円
4人 37万6,000円
5人 41万1,000円

上記の金額は世帯全体の収入合計であって、個人の収入ではありません。この点には注意しておきましょう。

緊急小口資金を利用できるのは、「急ぎでお金が必要なのに生活が苦しく用意できない・・・」このような世帯のみです。

さらに一時的な生活困難であり、貸付を受けることでその後は、経済的自立ができる世帯のみです。貸付をしても状況が改善されない場合、利用はできません。

貸付を受けるということは「借金を背負う」ことになります。世帯への負担が増えますので、状況によっては貸付が支援にならないこともあるのです。このように貸付が支援にならないと判断されてしまう場合は利用ができません。

緊急小口資金は貸付ですので、返済の見込みがある方しか利用できません。返済期限は東京都ですと最長12ヶ月で、資金交付日の翌月から3ヶ月目より返済が開始となります。この期間内に返済の見込みがある方しか利用できません。

緊急小口資金貸付の利用目的

緊急小口資金貸付は利用目的が決まっています。お金に困っているからといって、どんな目的にでも利用できるわけではなく、下記の「貸付対象理由」に該当する場合のみ、貸付を受けられます。

  • 医療費又は介護費の支払等臨時の生活費が必要なとき
  • 火災等被災によって生活費が必要なとき
  • 年金、保険、公的給付等の支給開始までに生活費が必要なとき
  • 会社からの解雇、休業等による収入減のため生活費が必要なとき
  • 滞納していた税金、国民健康保険料、年金保険料の支払いにより支出が増加したとき
  • 公共料金の滞納により日常生活に支障が生じるとき
  • 法に基づく支援や実施機関や関係機関からの継続的な支援を受けるために経費が必要なとき
  • 給与等の盗難によって生活費が必要なとき
  • その他これらと同等のやむを得ない事由であって、緊急性、必要性が高いと認められるとき

出典:東京都社会福祉協議会 緊急小口資金のご案内

緊急小口資金貸付に関するQ&A~よくある質問・疑問をまとめてみた!

いくらまで借入れできる?

借入額は10万円以内の必要額(1,000円単位)となります。いくら借入れできるかは審査によって決定します。

金利はどのくらい?

緊急小口資金貸付は無利子です。カードローンなどのように金利はかからず、利息も一切発生しません。ただし、期限内に返済しないと延滞利子(東京都なら年10.75%)が発生しますので気をつけてください。

申込~借入までどれくらいかかる?

審査は最短でも5営業日かかります。貸付は審査通過後、翌営業日となりますので最短でも6日かかります。ただし、あくまで最短ですので実際はもっとかかることもあり、1週間以上かかることも多いようです。

保証人や担保は必要?

保証人や担保は一切必要ありません。保証人不要・無担保で借入できます。

返済はどのようになる?

借入後、2ヶ月間は据置期間となり、返済は3ヶ月目から開始されます。返済期間は自治体によって違い、東京都ですと12カ月以内(相談時に決定)となります。返済は毎月22日に口座引落としによって、行なわれます。

月々の返済額は借入額や返済回数によって異なります。例えば、1月10日に貸付けを受け、返済回数12回とした場合は以下のようになります。

出典:東京都社会福祉協議会 緊急小口資金のご案内

審査に通過するためのポイント~審査落ちになるのはこんな人!

緊急小口資金貸付は審査があるので、通過できないと利用できません。審査に通過するためには、先に解説した申込条件を満たす必要があります。

また、状況をしっかりと話して「支援が必要」だと判断してもらうことが大切です。世帯全体で経済状況が苦しく、お金が緊急に必要であり、援助を受けることで問題の解決が可能。その後は、自立できると証明することが審査に通過するためのポイントです。

そのため、あなたの世帯が現在おかれている状況と、お金が必要な理由を分りやすく説明することが必須です。それに加え、それを裏づけできる証拠も必要になります。(例えば、治療費が必要なら医者の診断書など)

【要チェック】こんな人は審査に落ちてしまう!

申込条件に該当しても、以下のような世帯は、緊急小口資金貸付を利用できないことが多いので要注意です。

  • 母子世帯、寡婦世帯
  • 生活保護世帯
  • 現在の居住地に住民登録がない
  • 借金の返済に利用しようという世帯
  • 収入がない、または極端に低い世帯
  • 民生委員及び市社会福祉協議会の指導援助を拒否される世帯
  • 自立及び返済の見込がない世帯等
  • 多額な借金がある、または延滞中の方がいる世帯
  • 債務整理の予定がある、または債務整理中の方がいる世帯
  • 生活状況が確認できない世帯

【必読】緊急小口資金貸付で必要になる9つの書類!

緊急小口資金貸付の必要書類は非常に多いです。最低でも9個の書類が必要になります。提出を求められる必要書類は以下のとおり。

  • 借入申込書(相談窓口で入手可)
  • 住民票の写し(世帯員全員分)
  • 本人確認書類(免許証やパスポートなど)
  • 健康保険証
  • 借入申込者の世帯の収入証明(源泉徴収票の写しや確定申告書の写しなど)
  • 借用書(相談窓口で入手可)
  • 借入申込者の実印と印鑑登録証明書
  • 預金口座振替依頼書(相談窓口で入手可)
  • 借入理由による確認書類など

9番目の「借入理由による確認書類」とは、例えば、「医療費の支払いで生活が困難・・・」このような場合ですと、医療費の領収書が必要になります。「給料の支給まで生活費が支払いない・・・」こうした場合ですと、雇用証明書と勤務先への在籍確認が必要です。

このように借入理由によって必要な書類等が発生します。この他にも、状況によって必要な書類等が発生する場合があります。詳しくは相談窓口で確認するようにしてください。

緊急小口資金貸付は「ブラックOK」これ本当なの?

カードやローンの場合ですと、ブラックな人(事故情報がある人)は審査に通りません。しかし、緊急小口資金貸付の場合、申込条件さえクリアできれば、ブラックの人でも借入できる可能性があります。

理由は緊急小口資金貸付の審査は、カードやローンのように信用情報をチェックされないからです。

カードやローンの審査ですと、信用情報を必ずチェックして、事故情報がないかを確認します。そのため、事故情報があるブラックな人は「信用なし」と判断され、審査に通りません。

一方、緊急小口資金貸付は信用情報をチェックしないため、事故情報があっても分らないのです。こうした理由から、申込条件さえ満たせば、ブラックの人でも借入できる可能性があるのです。

だだし、過去に事故情報を起こしてブラックになった方のみです!

ブラックの人でも借入できる可能性があるとは言え、それは過去に事故情報を起こし、ブラックになっている方のみです。現在も延滞中だったり、債務整理中だったりする場合は、申込条件に満たないため審査に通りません。

申込時に負債の状況等も申告する必要があります。そのため、延滞中であるなら、そのことを正直に申告しなくてはいけません。その場合、残念ですが返済能力がないと判断されてしまい審査に通らないんですね。

嘘の申告は絶対NG!発覚すると地獄行き!!

「信用情報をチェックされないなら、申告しなければ分らないのでは?」と、嘘の申告をする方もいます。しかし、それは絶対NGです。

こうしたことは、不正な手段での貸付を受けることを意味します。不正な手段により貸付を受けたことが発覚した場合、即時に返済しなくてはいけなくなります。借入した金額を一括で返さなくてはいけませんので、非常に大きな負担となってしまいます。

緊急小口資金貸付は利用するということは、「お金に困ってどうにもならない!」という人がほとんどです。借入できても、一括返済となってしまえば状況がさらに悪化してしまいます。

そうしたことを避けるためにも、現在の状況は正直に申告し、嘘をつくようなことは絶対にしないようにしてください。

緊急小口資金貸付のメリット&デメリットをおさらい

緊急小口資金貸付のメリット

メリットは、なんといっても無利子で借入できる点です。返済は必須ですが、金利ゼロですので借りた分以上の負担は発生しません。3万円借入したとすれば返済額は3万円、10万円なら10万円返済すれば良いのです。

それに対して、カードローンなどで借入すると必ず金利が付き、利息が発生します。例えば、プロミスで10万円を金利17.8%で借入すると以下のように利息をとられてしまいます。

返済回数 利息額 返済合計
1回 1,463円 10万1,463円
3回 2,980円 10万2,980円
5回 4,492円 10万4,492円
8回 6,786円 10万6,786円
12回 9,894円 10万9,894円

このように通常の借入ですと、必ず利息を支払う必要があり、借入額以上の負担が発生します。一方、緊急小口資金貸付は金利ゼロですので、利息は一切発生せずに借入額以上の負担がありません。

緊急小口資金貸付のデメリット

緊急小口資金貸付の申込条件は厳しめです。個人でなく世帯に対して融資されますので、世帯全体の状況で支援が必要な場合のみ融資してくれます。

また、必要な書類が非常に多いです。10種類近くもの書類を提出する必要がありますので、非常に手間がかかります。

融資までにやや時間がかかる点もデメリットです。最短でも6日はかかり、実際は1週間以上かかることも多くなっています。カードローンのように即日融資とはいきません。

「今日中に借りたい!」急いでいるならカードローンの検討もアリ

「当日中にどうしてもお金が必要!」このように急ぎであれば、カードローンを検討するのもおすすめです。カードローンは金利こそかかってしまいますが、緊急小口資金貸付のように複雑な申込条件はなく、必要書類も「本人確認」と「収入証明」だけでOKです。

大手なら即日融資もあたり前ですので、申込当日に借入することができます。緊急小口資金貸付とは違い、個人への融資となりますので内緒で借入することも可能です。

このようにカードローンであれば、緊急小口資金貸付よりも気軽に申込ができ、借入までのスピードも非常に迅速です。「緊急小口資金貸付では間にあわない・・・」というのであれば、カードローンを検討してみるのも良いかと思います。

まとめ

「どうしてもお金が必要!でも、一家の収入が低くて用意できない・・・」

このようなときに使えるのが、緊急小口資金貸付です。申込条件が厳しく、必要書類も多いため、気軽に申込とはいきません。しかし、金利ゼロで借入できるという非常に大きなメリットがあります。

まずは利用できないか、お住まいの地域の社会福祉協議会に相談してみましょう。

お住まいの社会福祉協議会のHPはこちらからどうぞ⇒全国の社会福祉協議会一覧