生活排水対策を進めていく上で、浄化槽はたいへん有効です。

そのため、国ではずっと以前から補助金制度を設けて、浄化槽の普及を促しています。新築、増築、改築、いずれの場合でも補助金を受けることができます。都道府県から補助金が出る場合もあります。

浄化槽とは何か?

そもそも「浄化槽」というものが何かご存じでない方もいらっしゃるかもしれませんね。

簡単に解説すると、浄化槽とは「汚水をきれいな水にして放流するための設備」です。より具体的には、たとえばお手洗いから排出される汚水、洗濯、お風呂場から出る生活雑排水を沈殿させたり、微生物の働きにより分解することで浄化して、また新たに清潔な水として利用する。それが浄化槽です。

浄化槽法では、浄化槽は「便所と連結してし尿及びこれと併せて雑排水を処理し、公共用水域に放流するための施設・設備であって、下水道、し尿処理施設以外のもの」(法第2条第1項)とされています。

かつてはし尿のみをきれいな状態へと戻す単独処理浄化槽もこの定義の中に含まれ、認められていましたが、平成13年の法改正によって、今では浄化槽と言えば、「合併処理浄化槽」のみとされています。

つまり、事実上、し尿しか処理できない単独処理浄化槽は禁止されたというわけです。

そのような経緯もあり、現在、合併処理浄化槽の普及が進んでいるのです。すなわち浄化槽にまつわる補助金は、正式には、「合併処理浄化槽設置補助金制度」と呼ばれます。

補助金は国と都道府県から

浄化槽設置の補助金に関して、まず「どこから貰えるか」をまとめておきましょう。

補助金は浄化槽の設置者に対して、直接交付されるわけではありません。設置者に対して市町村が助成する場合に、国と都道府県がそれぞれ「国庫補助」「県費補助」を出すのです。すなわち、多くの場合は工事費が直接口座に入るという形でなく、設置工事費からマイナスされるという補助になります。

「設置すれば補助金がもらえる」ではなく、どちらかといえば「安く設置できる」という感覚ですね。

国庫補助で設置費用の約4割がお得に

浄化槽設置に対して国から出る補助金は、定率で設置費用の約4割です。平成10年度~国庫補助基準額算定が見直され、この率になったのです。当時は非常に大きな改革でした。

県費補助に関しては、お住いの都道府県の情報をご覧ください。場所によってかなり補助金の額も変わるので、一概に*割補助してもらえる、とここで言うことはできません。

また上でも触れた通り、国・県から補助金が出るかどうかは、そもそも、市町村にそのような制度があるかどうかがカギとなります。補助制度の有無、対象地域、補助金額については、最寄りの市町村担当課に詳しく尋ねてみる必要があるでしょう。

補助を受けるための条件とは

浄化槽設置に関して補助金を受ける際には、国が法令等に定めた施行基準を守らなければいけないのは当然でしょう。

また、補助金を交付する市町村の交付条件も遵守し、それに準じた施行を行わなければなりません。ちなみに、その「交付条件」の内容は、市町村の考え方で異なりますが、大体は国が定めた交付要綱に基づいて、問題なく補助金が出るように定められています。

プロに任せておけば心配のないことではありますが、もし、これらの条件に反して浄化槽を設置した場合には、補助金が出ないこともあります。また、すでに補助金を受け取った後から条件を満たした施行になっていないと発覚したときには、返還を求められるので注意しましょう。

では、次に補助を受けるための具体的に手続きについて見ていきます。

補助金を受けるための市町村への届け出

1)建築確認申請書または浄化槽設置届出書

新築・改築の場合建築確認申請書便所を改造する場合なら浄化槽設置届出書。これらの書類を、まず市町村に出します。

2)補助金交付申請書

市町村の支持に従い、受け取った補助金交付申請書に必要事項を書き込み提出します。

3)工事開始

浄化槽を設置するための工事が始まります。

4)事業実績報告書

工事完了後に、設置を担当した事業者との契約書浄化槽法定検査依頼書施工状況の写真等を添付して、市町村に提出します。

5)補助金交付請求書

市町村から補助金交付額確定書を受け取ったら、補助金交付請求書を提出します。

6)補助金交付

ここまでの手順を怠りなく済ませば、補助金が交付されます。

*交付までの流れは、市町村によって異なります。必要書類にも違いがあるので、必ず設置前に実際の手順については担当課に確認してください。

ちなみに、補助金を受け取る前に、浄化槽設置の業者の担当者と市役所からやってくる担当者とによる立ち合い検査があります。ここで、家の中の排水がきちんと浄化槽に流れているかを確認するのです。

台所、お風呂、洗面所、トイレの水を流して1つひとつ確認を取り、すべて浄化槽へと流れ込んでいることが間違いないとされると補助金が出るわけです。

この際には必ずお家の人が一人は立ち会う必要があるので、時間を都合しましょう。

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