クルマが欲しいけど、クルマを購入する為のお金が無い。月々の分割払いにできるローンを利用したいが、ローンの審査に通るのか不安をお持ちの方は少なくないはずです。

過去に、ローンや、クレジットカードの支払に遅延が無く、正社員で定職をお持ちの場合は、大抵は問題無くディーラーローンの審査は通過します。しかし、過去に、クレジットカードの遅延、延滞があったり、安定した職業に就いていない場合などは通らない場合があります。

今回は、ディーラーローンの審査や金利、中古車の場合どうなるなどの疑問に対して、現役のディーラー営業マンが詳しく解説してくれました

ディーラーローンを組むと営業スタッフにメリットはありますか?

ローンでクルマを契約することで、ディーラーにはローンの手数料がファイナンス会社から支払われます

新車価格の値引き幅が少なくなり、大幅な値引きが出来なくなっている傾向にあります。しかし、ローンで契約してもらうことで、手数料が入れば、クルマをギリギリまで値引きして販売しても、ディーラーは損しません。

クルマを、ディーラーローンで契約を予定している場合には、大幅値引きが期待できますので、値引き交渉にも力を入れましょう

ローンの手数料は、ディーラーにメリットがあるだけではなく、営業スタッフにも反映されます。販売ディーラーにより異なりますが、ローン販売(割賦販売)の実績として評価され、報奨金の上乗せなどがあります。

ディーラーローンの場合には、ディーラーや営業スタッフにローン手数料が入るためメリットがあり、大幅値引きも期待できますが、銀行系のマイカーローンや一般のファイナンス会社を利用した場合には、大幅値引きは期待できません。

この場合、ローン契約によりクルマの代金は銀行などの金融機関から、ディーラーに支払われます。ディーラーにとっては、一括での現金販売と同じことになるためです。

ローン会社の選択に関しては、値引きの条件交渉を納得の条件まで済ませてから行うことで、ローン選択による値引きの差を限りなくゼロに近づけることができます

「新車の値引き交渉術!現役ディーラーが教えます」

中古車はディーラーローンを組むことはできないのでしょうか?

中古車もディーラーローンを組んで購入することは可能です

中古車の場合には、新車と比べて販売価格が低くなります。ローンの元金も低くなる傾向にあるため、ローン金利は高めに設定されています。

トヨタ系ディーラーの場合、6%から9%で金利が設定されています。

例えば、仙台トヨペットの場合、中古車通常金利は6.5%、愛知トヨタの場合、中古車通常金利は6.9%、日産プリンス宮城の場合、中古車通常金利は5.9%など、新車ローン金利よりも高い傾向にあります。

なお、こちらに紹介したのは、ほんの一例で、各地の販売会社により、中古車ローン金利は異なりますので、お近くの中古車ディーラーにご確認ください。

中古車購入時には、銀行系マイカーローンがおすすめです。銀行系マイカーローンの場合、大抵は新車中古車の区分が無く、クルマの用品や車検費用にも使えるため、クルマに関する用途であれば、金利は一律です。東北労金マイカーローンの場合2.45%(固定5年)です。

では、中古車金利6.5%とマイカーローン2.45%という金利条件のもと、元金100万円の中古車ローンを組んだ場合、どのような返済になるのかを計算してみます。

  • 60回均等払い
  • 据え置き日数0
ディーラーローンマイカーローン
初回返済23,466円19,218円
月々の返済19,500円(59回)17,700円(59回)
金利手数料173,966円63,518円

上記シュミレーションでは、マイカーローンを利用することで約11万円の節約が可能です。

マイカーローンを利用するためには審査に通る必要があります。新車と比較して借りる金額が少なくなるため、審査は通り易くなりますが、念のため利用前に、ディーラーローンの審査を受けて通ったなら、マイカーローンの審査を申し込んでみましょう。審査を受けるだけなら申込みではないため問題ありません。

参考:「仙台トヨペット」「愛知トヨタ」「日産プリンス宮城」「東北労金マイカーローン」

「ろうきんマイカーローンの審査・申込について徹底解説!」
「中古車ローン!頭金なしで銀行フルローンできる?保証人は必要?」

ディーラーローンは銀行マイカーローンと比べて審査が通り易いイメージがありますがいかがでしょうか?

ディーラーローンは、銀行などのマイカーローンと比べて、比較的審査が通り易いのは事実です

これはディーラーローンの場合、クルマを担保にすることができるためです。ただし、銀行などのマイカーローンと比較して、通常のディーラーローン金利は若干高めになっています。金利が高ければ高いほど審査が通り易い傾向にあります。

ディーラーローンも銀行などのマイカーローンと同様、信用情報などの審査はありますので、信用情報に問題がある人は通りません。

主なディーラーのクレジット会社を紹介

ディーラークレジット会社備考
トヨタ自動車・ダイハツトヨタファイナンス株式会社信用情報はCIC
日産自動車株式会社日産フィナンシャルサービス信用情報はCIC
ホンダ株式会社ホンダファイナンス信用情報はCIC
マツダSMMオートファイナンス株式会社信用情報は、三井住友銀行、セディナのためCIC
スバルスバルファイナンス株式会社信用情報はCIC
スズキスズキファイナンス株式会社信用情報はセディナのためCIC
三菱自動車MMCダイヤモンドファイナンス株式会社信用情報はCIC

その他、クレジット会社でCICを利用しているのは、ジャックス、アプラス、日立キャピタル、オリコなどあり、ディーラーローンは全般的にCICが信用機関となっていますが、銀行系や信販会社系の場合、JICCも利用している可能性は否定できません。

銀行のマイカーローンなど、銀行系の場合は、全国銀行協会の信用情報も利用します。

「ホンダの自動車ローンの金利と特徴」
「日産の自動車ローンの金利と特徴は?審査は通りやすい?」

営業スタッフは業績を上げるために審査を通そうと前向きになる印象がありますがいかがですか?

ローン審査を通すことができれば、クルマの契約がとれるのなら、前向きにならざるを得ません。

しかし、ローンの審査が通る通らないは、営業スタッフでもディーラーでも何ともできません。すべては、ディーラーの提携または系列のファイナンス会社が、お客様の信用情報の元、信用情報機関が審査し決めることになります

ディーラーローンに通らない人はどんな共通点や特徴がありますか?

ディーラーローンに関わらず、ローンの審査に通らない人には理由があります

金融事故により信用情報より通らないケースや安定した仕事が無い、年収が低い、借り過ぎなどさまざまな理由があります。 ここでは、具体的にローン審査に通らない人の特徴、なぜ通らないのかを詳しく解説します。

過去に金融事故を起こしているとローンに通らない

ローンやクレジットカードの返済に問題が生じることを金融事故と言います。金融事故の種類には、長期延滞債務整理代位弁済強制解約があります。

過去に金融事故を起こしているかどうかは、信用情報を見ることにより明らかになり、個人のローンやクレジットカードの借入額や利用履歴、返済状況の確認ができます。信用情報機関に加盟している金融業者は、ローン審査の際に、申込者の信用情報を確認できます。

長期延滞は、自動車ローンのみならず、ショッピングローンなど全てのローン、クレジットカード、分割払いしている携帯電話の機種代金などの支払を2、3か月以上延滞したことがある場合が該当。長期延滞に関わる信用情報の登録期間は最長5年
債務整理は、借金を整理して減らす手続きのことで、任意整理や破産が該当します。債務整理に関わる信用情報の登録機関は破産が10年、破産以外は最長5年
代位弁済は、借金を保証会社が支払を肩代わりした場合該当します。代位弁済に関わる信用情報の登録期間は発生後5年
強制解約は、ローン支払いの長期延滞等を理由に、銀行や消費者金融、クレジット会社、携帯電話会社等から契約を強制的に打ち切られた場合該当します。強制解約に関わる信用情報の登録期間は発生後5年

金融事故がローンの審査に影響するのは、破産を除き最長5年です。

5年で信用情報から削除されます。ディーラーローンでは、家族の信用情報までは影響しないとされますが、銀行マイカーローンの場合は、家族の信用情報からも影響する場合があります。

自分の信用情報がどのようになっているか確認する方法があります。

以下3つの信用情報機関を紹介します。こちらを参考に、ディーラーローンに通るかどうか事前に確認するのもひとつの方法です。ディーラーローンの多くはCICの信用情報を参考にしていますので、CICで問題ない場合にはディーラーローン審査に通る可能性が高くなります。

指定信用情報機関開示方法費用
株式会社シー・アイ・シー(CIC)インターネット・郵送・窓口500円~1,000円
株式会社日本信用情報機構(JICC)郵送・窓口・スマホ500円~1,000円
全国銀行個人信用情報センター(全銀協)郵送1,000円

お金を借り過ぎている人はローンに通らない

ローンの審査では、その人の返済負担率が多すぎると審査が通らない場合があります。

返済負担率とは、現在支払っているローンやクレジットカードのキャッシング、リボ払い、携帯電話の機種代金分割払いの年間合計の返済額を年収で割り、100をかけた数字が返済負担率です。

主に、銀行などの金融機関では35%以上だと厳しくなると言われていますので、ディーラーローンの審査の際にも念のため自分の支払額がいくらで、返済負担率は何%なのか知っておくと便利です。

年収
400万円
住宅ローン
毎月6万円(年間72万円)支払中
携帯機種代金分割払い
毎月5,000円(年間6万円)支払中
現在保有の自動車ローン
毎月1万円、ボーナス月7万円×2回加算(年間26万円)支払中
今回新たな自動車ローン
毎月2万円均等払い(年間24万円)支払を予定

返済負担率は128万円÷400万円×100=32%になります

上記参考例の場合は、他に問題ない場合は審査に問題はないと考えられます。

実際毎月参考例くらいの負担がある方は少なくないと考えられます。もし、住宅ローンにボーナス月加算額が10万円×2回あった場合は、年間返済額148万円となり、返済負担率は37%になります。クルマを担保にするディーラーローンなら通りそうですが、銀行系マイカーローンは、かなり厳しくなります。

年収が低い人は要注意 その他、審査に通らない理由

安定した収入が見込めても年収150万円以下の人は要注意です。正社員で年収が200万円以上あれば、ディーラーローンに通る可能性は高くなりますが、銀行系のマイカーローンはギリギリのケースもあります。

年収が200万円以上でも、アルバイトの場合通りません。契約社員の場合は、業務内容及び、収入額にもよると考えられますので、ディーラーに確認することをおすすめします。

年収が高くても、勤続1年未満の正社員、水商売、反社会的勢力との関係有、税金の滞納、内職やネットビジネス、投資のみの収入の方は審査に通りません。

トヨタの場合は販売店別に金利が違うのはなぜですか?

トヨタの場合、販売チャネルがトヨタ店、ネッツ店、トヨペット店、カローラ店の4つあり、さらには、レクサス店もあります。

また、販売地域ごとに、各ディーラーは別々の資本の販売店になっており、トヨタメーカー直営店は東京トヨタが該当しますが、他のトヨタの販売店は全て各地の企業、グループの資本が入る別会社になっています。

山形トヨペット・仙台トヨペット
カメイグループ
ネッツトヨタ山形
遠藤商事
静岡トヨタ
遠鉄グループ
京都トヨタ
ヤサカグループ

販売チャネルも別々、販売会社も別々のため、トヨタメーカー共通での販売施策の場合、ローン金利は共通になりますが、各販売店独自にローン金利を定める場合は全てバラバラの金利になります

現在は全ての販売店で取り扱い車種共通になっていますが、販売会社は、プリンス系、モーター系、サニー系で資本が分かれています。

販売施策やローン金利が異なる場合があります。ホンダはホンダカーズに統一、マツダや日産も統一されているためローン金利に差がありませんが、東北、関東、関西など地域による差はある可能性もありますので、販売店におたずね下さい。

「トヨタの自動車ローンの金利と特徴って?」

外国車(ミニなど)は金利や低いように思いますがなぜですか?

国産ディーラーでもイベント特別金利1.9%など2%前後の低金利を目にするようになりました。しかし、輸入車の場合には、0.9%や0金利ローンがある場合があります

輸入車ディーラーローンの金利が低いのは、車両本体分から利益を確保するためです。輸入車は、同クラスの国産車と比較し高価格となっています。その中には、ディーラーの利益分もしっかり入っています。

輸入車の値引き額は国産車と比較して少ない傾向にあります。値引きを少なくして車両本体から利益を確保し、ローン会社への金利をディーラーで負担するケースも少なくありません。その背景には、高額な高級輸入車に対して値引きを要求するユーザーは多くないことが挙げられます。

輸入車の中でも、国産車と競合し、値引き額が発生しやすいプジョーやフォルクスワーゲン、アウディなどのクラスでは、金利は1.9%など2%前後の金利が設定されています。あまり国産車と競合の無いイタリアの高級車マセラティでは、金利0%を実施しています。(2018年9月現在)

国産車、輸入車問わず、低金利のローンが用意されるのは、最終月に残価を設定している、残価設定型クレジットが対象となります

3年プランの場合は5年プランよりも金利が低く設定される傾向にあります。その背景として、超低金利を実施した場合、ローン会社にディーラーが支払う金利の補てん分が3年など期間が短い方が少なく済むためです。

参考:フォルクスワーゲン「クリーンディーゼル低金利」マセラティ「金利0%キャンペーン」

ディーラーの金利キャンペーンは時期などは決まってますか?またトヨタはキャンペーンはありますか?

特に、ディーラー金利のキャンペーンの時期は決まっていません。常に店頭や、ホームページをチェックしましょう。中でも、2月3月の決算時期や、9月の仮決算時期は、販売台数を確保するため各種イベントキャンペーンを実施する場合が多くあります。トヨタに限らず、各メーカーにあてはまります。

「残クレは気をつけろ!トヨタの現役販売員が教える残クレ裏事情」

金利の交渉はできますか?

ディーラーローンの場合、金利の変更は難しいため交渉は困難と考えられます。銀行系のマイカーローンでも、店頭で定められた所定の金利のため金利交渉は出来ないと考えて良いでしょう。

金利の交渉を望む場合には、オリコや日立キャピタルなどクレジット系の信販会社と直接交渉することで、若干の金利の融通が望めます。

ただし、一般ユーザーが自動車ローンで信販会社と直接交渉はハードルが高くなります。

ひとつの方法として、ディーラー営業スタッフが知っている信販会社があるかどうか、つながりがある信販会社があるかどうかです。ディーラーでの通常金利が5.9%の際に、営業スタッフは、少しでもクルマを売り易くするために、つながりのある信販会社を利用することがあります。

ここで、信販会社で3.9%で大丈夫と言われれば、2%低い金利でローンを組むことができます。

これらのやり取りはディーラーには内密に行われます。お客様が個人でクレジット契約(ローン契約)を行い、ディーラーには現金で支払われる契約形態にする必要があります。

当然、ディーラーにも担当営業スタッフにもローン手数料は入りません。しかし、担当営業スタッフは、1台販売実績を伸ばすことができ、お客様は金利手数料を少しでも節約できるとのことで双方にメリットが生まれます

この、方法は誰でもできるわけではありません。中堅からベテランの営業スタッフで、信販会社とつながりがある営業スタッフのみが出来ます。

ディーラーとしては自分の所のローンを使わないわけですからディーラーは嫌がります。また、信販会社とローン契約するにあたっても所定の審査がありますので、ローン審査に通ることが大前提となります。

「オリコオートローンの種類と特徴を徹底分析」