3年後または5年後の下取り価格(買取価格)を想定して、下取り価格分を据え置き、車両価格から下取り価格分を差し引いた金額を3年間または5年間支払う残価設定型クレジットがあります。

乗り続ける場合、据え置き部分をいずれは支払わなくてはならないことや、据え置き価格にも金利がかかることなどありますが、全額ローンと比較して月々の支払額が少なく抑えることができるため近年注目されるクレジット契約方法です

残価が据え置かれているということは、クルマをキレイな状態で維持する必要があります。

クルマが大きく損傷していたり、改造されていたり、規定の走行距離を超えている場合などは、原状回復として追加料金が必要になりますので、クレジット契約期間は、より大切に乗る必要があります。

クレジット期間は、定期的な点検や車検は、ディーラーメンテナンス理想とされます。今回は、クルマの維持費に大きなウエイトがある車検について、残価設定型クレジットの場合どのような仕組みになっているかについて詳しく解説します。

残クレの車検はディーラーで受けないとダメ?

残価設定クレジットでクルマを購入しても、必ずディーラー車検を受けなければならないといった縛りはありません

ただし、スズキの残価設定クレジット「かえるプラン」、日産のメンテナンスパックを含む「テーガク5」を契約の場合には、クレジット期間のメンテナンスパックがセットになっています。

車検については基本点検整備費用が含まれますが、別途、重量税や自賠責保険料、印紙代は必要なので注意が必要です。実質他で車検を受けることが出来なくなっています。

かえるプランやテーガク5など、メンテナンスパックを含む契約以外では、必ずしも、ディーラーのメンテナンスパックに加入したり、ディーラー車検を強制させられたりしませんが、乗りっぱなしの状態で、クルマを返却する際に、整備不良個所があったり状態が悪かったりする場合には、違約金などの追加料金が必要になる場合があります。

残クレのメンテナンスパック加入がお得なケース

残価設定クレジットでクルマを大切に乗りたい場合には、半年ごとのディーラーメンテナンス、車検がパックになっているメンテナンスパックは魅力的です

しかし、各メーカーのメンテナンスパックは高額のため、新車購入時に少しでも安く新車を買いたい心境にある中でためらいがちになります。メーカー別に車検つきメンテナンスパックを紹介します。

トヨタの場合

トヨタの場合には、メンテナンスパックは36か月までで、初回車検も含まれますが、販売店により異なりますのでお近くのトヨタ販売店におたずね下さい。初回車検以降もメンテナンスパック契約が可能です。

仙台トヨペットの場合
プレミオ、プリウスのミディアムクラスの場合81,500円(スマイルパスポート36)で、車検時の法定費用の重量税、自賠責保険料、印紙代、検査手続代行料は含まれません。

参考:仙台トヨペット「スマイルパスポート(メンテナンスパック)」

「残クレは気をつけろ!トヨタの現役販売員が教える残クレ裏事情」

日産の場合

日産の場合には、メンテプロパック30(3年)、メンテプロパック54(5年)のいずれも車検1回付きのメンテナンスパックが用意されます。トヨタ同様、販売店により価格が異なりますのでお近くの日産販売店におたずねください。

東京日産の場合
シルフィ、セレナのMクラスの場合97,800円(メンテプロパック30)、135,000円(メンテプロパック54)で車検時の法定費用の重量税、自賠責保険料、印紙代、検査手続代行料は含まれません。

参考:東京日産「メンテプロパック」

「日産 残クレ(残価設定型ローン)メリット・デメリットと審査について」

ホンダの場合

ホンダの場合には、車検付きのメンテナンスパック「まかせチャオ」があり、加入時期は新車時のみならず、半年ごとの点検のタイミングで加入可能です。なお、販売店により価格や内容が異なりますのでお近くのホンダカーズにおたずね下さい。

ホンダカーズ宮城の場合
ステップワゴン等のクラスの場合79,200円(新車時から初回車検まで)で、車検時の法定費用の重量税、自賠責保険料、印紙代、検査手続代行料は含まれません。

参考:ホンダカーズ宮城「まかせチャオ」

メンテナンスパックに加入の場合、初回車検を含む3年パックで10万円弱の費用がかかることがわかります。

しかし、新車商談時に値引き交渉の材料にすることが可能です。車両本体値引きとは別に、販売店で取り扱うナビや用品と同様メンテナンスパックもディーラーオプション値引きにすることが可能です。メンテナンスパックのサービスや大幅値引きが可能なら、メンテナンスパックに加入することをおすすめします

「ホンダ 残クレ(残価設定型ローン)の審査は厳しい?」

スズキの場合

スズキの販売店で残価設定型クレジット「かえるプラン」で契約する場合には、メンテナンスパックがセットで含まれ、5年契約の場合には、初回車検の車検基本整備費用が含まれます。

スズキの販売店共通で、ワゴンRなどの軽乗用車でメンテナンスパックの価格は88,900円(5年コース)になります。お得にみえるプランですが、注意が必要です。88,900円分サービスになるとのことで、車両本体価格からの値引きが一切なくなります。

決して値引き0での購入はしないでください

ナビゲーションやフロアマットなどの販売店オプションから、値引きをしっかり獲得することが大切です。キャンペーンでオプション5万円引の場合でも、さらに3万円上乗せが狙えます。これだけで、約17万円サービスしてもらえる計算になり十分お得になります。

参考:スズキ「スズキ 安心メンテナンスパック 乗用車コース」

残クレの車検費用は残クレ内に含まれている?

残価設定型クレジットで契約したクルマには、車検費用や点検費用は含まれていません

ただし、スズキの「かえるプラン」や日産の「テーガク5」は無条件に車検基本費用を含むメンテナンスパックが含まれます。

各メーカーの、メンテナンスパックで車検付きのプランに加入している場合には、車検基本整備費用が含まれます。しかし、車検時の法定費用の重量税、自賠責保険料、印紙代、検査手続代行料は含まれませんので注意が必要です。

「残価設定型ローン(残クレ)のデメリットをFPが徹底解説!」

車検時の法定費用はどのくらい?

車検基本整備費用が含まれると言っても法定費用は別です。車検基本整備費用とは、24か月点検の整備費用のことです。車検の必ず必要な法定費用は以下の通りです。

重量税は車両重量により区分されており、一般的な税額を紹介しています。エコカー減税対象車の初回車検時の重量税は、下記表と異なりますので、ディーラー等にご確認ください。

軽自動車 小型車(~1t) 中型車(1t~1.5t) 大型車(1.5t~2t)
自動車重量税 6,600円 16,400円 24,600円 32,800円
自賠責保険料(24か月) 25,070円 25,830円 25,830円 25,830円
印紙代 1,100円 1,100円 1,100円 1,100円
検査代行料 約7,000円 約7,000円 約7,000円 約7,000円
合計 39,770円 50,330円 58,530円 66,730円

残価設定型クレジットでメンテナンスパックに加入していても、上記金額が車検の際に必ず必要になりますのでお忘れなく。また、追加で整備が必要な箇所が発生した場合には、追加料金が必要になります。

車検諸費用や毎年の自動車税コミコミのプランは?

契約期間の車検の諸費用や、毎年の自動車税も全て含まれているのはリース契約です。

コスモ石油の「スマートビーグル」、オリックスリースの「いまのりシリーズ」が該当します。リース契約は、残価設定型クレジットと性質が異なりますので注意が必要です。残価設定型クレジット契約で、車検諸費用まで含まれた契約は無いと考えても大丈夫です。

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■金子ちえ
金子ちえ
21女/某金融系の会社に勤務。金融アドバイザーをしています。
「金子ちえです。カードローンやお金に関する情報をお伝えします!」
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